2010年03月18日

土星に太陽系最大の環がある?

 土星に太陽系最大の環を発見したとの研究結果が発表された。もしこの環を地球から肉眼で見ることができたら、その直径は満月の2倍にも見えるという。
 これまで最も大きい惑星の環は土星のE環だった。E環の外縁は土星から約64万キロ離れたところをぐるりと囲んでいる。一方、新たに発見された環はさらに20倍ほど土星から離れており、土星から外縁までの距離は約1300万キロにも及ぶ。
 この環は、土星の外周部を公転する衛星「フェーベ」に彗星などの残骸が衝突したときに舞い上がった微小な粒子からできているとみられる。
 これまで発見されなかったのは、フェーベと同じ炭素に富む暗い物質で構成されているためだ。ただし、光の反射率が低くても、温度は相対的に高い。今年2月、NASAのスピッツァー宇宙望遠鏡が赤外線観測で放射熱をとらえたことが今回の発見につながった。
 研究に参加したメリーランド大学のダグラス・ハミルトン氏は、「日が当たる場所に暗い物体があれば、その物体は温まり、熱を放出する。日なたに置かれた黒い車と同じだ」と話す。
 フェーベの近くにある別の衛星「イアペトゥス」は、表面が明るい部分と暗い部分に明確に分かれている。その原因についてはこれまで長らく謎とされてきた。だが、環の発見でこの謎も解明されそうだ。
 クルミのような形をしたイアペトゥスは、半分が氷でできていて明るい。残りの半分はすすのような物質で覆われているが、その正体はわかっていない。研究チームは、この未知の物質が新たに発見された環の暗い粒子であると推測している。
 明暗がはっきり分かれているのは偶然ではない。イアペトゥスは重力の影響で、公転周期と自転周期が同期している。そのため、地球の月と同じように、イアペトゥスも常に同じ面を土星に向けている。つまり、土星の軌道を周回するイアペトゥスの暗い面には、新たに発見された環の粒子が絶えず降り注いでいるというわけだ。
 研究チームのハミルトン氏は、「車のフロントガラスに虫がぶつかるように、イアペトゥスの表側に暗い物質が衝突している」と説明した。
 新たな土星の環に関する研究結果は、昨年10月8日発行の「Nature」誌で発表されている。
New Saturn ring picture courtesy NASA/JPL-Caltech/Keck
ラベル:土星 リング
posted by ダンケルク at 00:00| Comment(0) | TrackBack(0) | サイエンス | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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